> Pertemuan > Matakuliah: >/ > Tahun: >
Bina Nusantara 文化的アイデンティティー 「社会が急激に変化するとき、確立していたはず のアイデンティティーは崩壊し、自己を新たに定 義しなおし、新しい自己像を構築しなければなら なくなる」(『文明の衝突』)とハンチントン教 授(ハーバード大学)が言うように、冷戦終結後、 それまで我々を規定してきたイデオロギーの対立 が消えて、誰もが自己を規定する文化的アイデン ティティーを模索しています。
Bina Nusantara アメリカ(西欧文明)のアイデンティティーに普遍的価 値を信じていたアジア諸国は、個人主義の横行、自己利 益の追求、秩序の崩壊、犯罪の若年化、教育の荒廃、信 頼感・連帯感の喪失、権威の軽視など負の遺産が顕在化 して、個人主義・民主主義・平等主義の欧米文化が必ず しも世界に普遍の価値ではないことを知り、ようやくア ジア文化(儒教文化)の価値観-秩序・勤勉・家族主 義・規律・質素倹約などに目を向け始めました。
Bina Nusantara そもそも特定の文化に普遍性を求めることに無理があっ たのです。そして、国際環境が変化してアジアと欧米と の文化的差異が表面化した今、私たちは自己の文化的ア イデンティティーを明確にしつつ、世界の多文化を受け 入れる必要に迫られています。
Bina Nusantara 「再アジア化の道」 戦後の日本は欧米の民主主義・個人主義を手本とし、そ のお陰で多くの理不尽な問題が解決したのは事実です。 また、半世紀前には考えられなかったほど豊かで便利な 生活が実現しました。
Bina Nusantara しかし、その一方で色々な側面で破綻を来していること を実感しています。新たな不平等を生む「平等主義」、 権利を盾にする「個人主義」、寛容や調和を軽んずる 「自由主義」、理解するためではなく戦いのための「言 論の自由」
Bina Nusantara ハンチントン教授が危惧するように、アジアの発展国の 第一人者である日本が、ここで従前の態度を改めて真剣 に「再アジア化の道」を追求しなければ、中華文明の中 で「揺れ動く」文明国として世界中から軽んぜられるこ とになるでしょう。
Bina Nusantara とは言っても、私は浅薄な愛国主義を唱えるつもりは毛 頭ありません。現行の制度や文化が行き詰まると復古を 叫ぶ人が現れ、時に安易な、そして醜悪なまでのナショ ナリズムが台頭することも歴史が教えてくれています。 儒教を無批判に賛美することは儒教が招いた過去の過ち や不幸をも美化することになりかねません。
Bina Nusantara それほど愚かな、そして危険なことはないでしょう。し かし、反対に人間の歴史的叡知を軽んずることは傲慢の 誹りを免れません。冷静に過去を見つめ未来を見据える ことが必要だと考えます。
Bina Nusantara Tugas アジア国の中から 2 国を比較・レポートを書いてくださ い。